リズム・タップの原点へ
今回の渡米目的は?
NY Tap Fesitival のWinter Intensiveで、久しぶりにブレンダ・バッファリーノ のWSがあったので行きました。ブレンダとの出会いは約15年前。リズムタップとの出会いでもあります。まだウッドペッカー(元彼女のスタジオ)が出来る前、フェイジルというレンタルスタジオで教えてた頃です。
今ブレンダはNYを離れていますし、夏のFestivalの時はヨーロッパに行ってて参加してませんでした。
久しぶりにリズムタップに出会った原点に返りたかったので、強行スケジュールで渡米しました。

随分と駆け足でしたね。それはそれはお疲れ様でした!リズムタップの出会いは、ブレンダさんだったのですね。15年前に彼女と出会ったきっかけは?
ヘンリースタジオの友人から聞いたのです。この頃からです、女性がローヒールを履きだしたの。
当時、男性からのバッシングも結構あったのですがね。(笑)

Workshopには根性で移動!
今回のworkshopはいかがでしたか?どなたのWSを受けられたのでしょうか。
まずはブレンダ。他にはいつも取るバーバラ、マックス。今回はテッド・レビー も。そしてStepsのレギュラークラスでロクサンのクラスも取りました。

バーバラ・ダフィさん、マックス・ポウラックさん、テッド・レビーさんはFestivalでよく教えていらっしゃる一流の方々ですね。彼らについてもう少し教えて下さい。
バーバラはATDOのダンスキャプテンだった女性。マックスはアフロキューバンスタイルのTAP。
テッドはサミーデイビスJrの元マネージャーでTAPマスターのFinus Hendersonに見出されたダンサーでBroadwayでは「Black&Blue」,Gregoryの「Jelly's Last Jam」に出演、Noise Funkでは振付の助手をしていました。彼はハイテンションでハーレムの教会にいるようなクラスですよ。(笑) まさにゴスペルって感じ!独特の教え方です。「このクラスは僕のクラスだから、Sam Webberのシャッフルはするな!」って言ってて、ちょっとびっくり。(笑) FinusのStepも教えてくれました。
Stepsのロクサンさんは、確かJimmy Slydeさんのお弟子さんで、彼女のアーティスト名もJimmyさんがおつけになられたのですよね。
“バタフライ”ですね。蝶のように躍るからですが、本当にスムーズで美しいです。Jimmyから学んだスライド技術もたくさんやっていました。クラスは3人だったので、本当に勉強になりました。最後はインプロで楽しかったです。
バーバラのクラスが3:30に26丁目で終り、74丁目のStepsで4:00〜だったので、遅れていくとメールしておいたのですが、着替える時間がないので稽古着のままタクシーで移動。でも、その日は反戦デモがあり、大渋滞で大変でした。始まりが少しおしたので、なんとか間に合いました。根性!

気になるWSはどのような感じだったのでしょうか?
ブレンダクラスは過去にやった代表的な1作品を3日でやったんです。彼女お得意のアンサンブルです。相変わらずパワフルでした。最終日はこの作品をスタジオパフォーマンスしました。以前生徒さんで今NYの大学に通ってる子も見に来てくれて、とても喜んでいました。
そして、クラスでは助手としてHenry時代 に仲良しだったオリビアが入ってました。彼女のTAPは本当にきれいです。

どのようにきれいなのでしょうか?
ATDOの方はどちらかと言うと男性的なんですが、オリビアはバレエの基礎があるし身体の使い方が美しい、しなやかなんです。Henryの時も綺麗に躍っていました。

WSに出て、どのようなところに刺激を感じますか?
とにかく周りの人が皆すごいんですよね。どんどん覚えるし、こなしてきます。まだまだ勉強が足りないなって、自覚させられます。(それを自覚する為に行くところもあるんですが)それと、かなり高齢の方も受けていらして、人生論なんかも聞けたり、世界中の人と友達になれるのも楽しいです。夏に引き続き来てた人とは、やはり仲良くなれますね。

勉強になったところは?
ブレンダの作品作りについて学べたことが一番です。色々な先生方の教え方も勿論勉強になります。それに自分が教えてばかりいると、感覚的に躍る事を忘れてしまいがちなので、自分のペースを取り戻す為にも、何も背負わず、1生徒になれる時間を持つ事は大事だと思ってます。

若手が育つニューヨーク
Broadwayのミュージカルやタップ・ショーをご覧になる機会がありましたか?
今回は週末だったので、クラスと重なり昼しかないMusicalは見れなかったんです。月曜夜は普通休演日なのですが、2, 3やってたのをどれか見に行こうと思ったら、大雪でCloseしちゃいました。雪でCloseしたのは初めてだそうです。それほどひどいBlizzardでした。本当にすごかったです。
TAP SHOW は今回はSwing46で「ユースショーケース」と題し10代の子供のPerformanceがメインに行われました。続いて若手中心で大人のTAPJAMもありました。

どうでしたー?
すごいタップダンサーがどんどん生まれて来るなーって言うのが正直な感想。ベテランではマーガレットやバーバラのカンパニーやオマーが躍ってくれました。

10代!若い世代を育てるのですね。Smilieが「この子は大物になりそうだ!」という子はいましたか?
ヘンドリック・ジョーンズって男の子。彼は夏もスカラシップを受けてきてましたけど、すごいです。
他にもたくさんいます。日本も子供を育てないといけませんね。

NYと日本の違い〜 受講者のマナー
WSの雰囲気などNYと日本の違いはありますか?
アメリカ全土・海外からも多数参加しますので、皆再会を喜んでいるんで、クラス会の様です。年齢も幅広いし、BABYをおぶって参加してる人もいました。今回日本人やアジアンは少なく、たまたま歌の勉強でNYにいた私の生徒さんと、福岡のMitsuくんのクラスを引き継いでいる方が来てました。その方とはST.LOUISでも会っています。海外からはドイツ、北欧、カナダなどから参加者がありました。

いつも教える立場にいらっしゃいますが、自分がレッスンを受ける側の心構えを教えてください。
とにかく集中する事!進むの早いですからね。ボーっとしてるとおいていかれます。だから時差ボケはきついです。今回ブレンダクラスは3時間通しでしたし、7分ほどのピースで、カンパニーは2ヶ月かけて作ったものを3日で叩きこまれたんです。
STEPが難しいというより、順番を覚えるのが大変でした。特に彼女お得意のカウンターポイントが大変でした。

カウンターポイントとは?
同時に複数のりズムが同時進行していったり、同じピースをズラしてカノンのように踊るパートをカウンターポイントと呼んでました。2つに分かれるところはプチカウンターポイント、4つはグレイトカウンターポイント、4つに分かれて長い複雑な部分をグランドグレイトカウンターポイントと通称で呼んでました。

その他にはどのような点がありますか?
いつも頭を柔らかくし、耳を鍛えてないといけませんね。それと良く耳にしたのが、受ける態度。腕組をしたりすると怒られていたし、「これは私のクラスだからこれはするな」とか言われてました。受ける側のマナーって事ですよね。

本当ですね。やはりケジメは大事にしたいですよね。ブレンダさんが注意されたことは、他に何があったのでしょうか。
彼女が注意するのはアプローチ、つまり入り方。最初の1音。そしてTIMEです。リズムに関しては、バーバラはもっと厳しいです。ブレンダクラスにバーバラも参加してましたが、ブレンダ以上に注意していて、ブレンダが「わかったわかった」って言ってました。(笑) この光景はダイアン・ウォーカーのクラスでもありましたね。バーバラは厳しいですよー。(笑)

真剣さがひしひしと伝わってきます。やはり、「レッスンを受ける」という意味と「レッスンで何を学ぶか」という自分自身への問いと、「タップへの情熱」の この3本柱がしっかりとしていないと、養う力は生まれないのだろうな、と思いました。
決して安くはないですので、皆、払った分は何かを学ぼうと必死だったり、楽しもうとしています。タップは生涯学習です。常に学びたくなるんですよねー。躍るのが大好きだしね。私も日本から13時間もかけて、生徒さんや家族を置いて行って、この危険なNYに来ているのだから、その分頑張ってやらないとと、時差ボケの身体にムチを打って受けていました。(笑)
でも、正直テロの噂は怖かったね。生きて、足におみやげ持って帰らなきゃな〜って。

密度の高い充実された数日間、本当にお疲れ様でした。これからももっと私達に色々なことを教えて下さい。
ありがとうございました。今回は、インタビューの番外編もありますー。

番外編/みんな仲良くできたらイイネ
その他に印象に残ったことは?
ちょっと残念に思った事があります。他の日本人の子も言ってましたが・・。
スタッフをしている日本人が1人、夏も今回もいたのですが、こちらが日本人と見ると、ちょっとつんつんしていたところが気にかかりました。

時々そういう方いらっしゃいますねー(笑)。新聞のコラムで読んだことがありますが、海外で日本人同士が出会うと、なぜか目があっても挨拶をしないって。みんな仲良くしたいですよね。特にこのような世の中なのですから・・・。
私もアメリカに住んでた時がありましたが、そういう話はたまに耳にしました。その方には何度も挨拶しよう試みたのですが、結局すぐに目を反らされちゃってね。(笑)日本人を見下してるような感じがしてとても残念ですね。特にTAP界は狭いですしね、皆仲良くしたいでしょ?BDCに行くと昔からこのような事は多くて、気になっていたのですが、Festivalではいつも海外から来た人も、日本人同士も仲良くしてたし。気持ち良く過ごしたいですよね。

空港は厳戒体制
国際情勢が緊迫をしているので、アメリカから無事に帰ってくるまで心配をしていました。
テロが今週 アメリカ東北部の大都市で起こるってTVで報道していました。武装警官も多かったです。反戦デモもありました。大雪で、月曜はJFKでも飛行機が飛ばなかったんです。今日も朝降ってて、良く帰ってこれたなって思いますよ。さすがNYはパワーがあるな。でも 昨日今日と2日分の乗客だったので飛行機は満員でした。セキュリーティーもとっても厳しかったです。NY便は成田もですが・・・。今回私はスーツケースを持っていかなかったのですが、あずけるスーツケースは鍵をかけてはいけないそうですよ。必要によっては開けるので、鍵をかけてるとひどい状態で壊されて戻ってくる事があるそうです。機内に持つ込む荷物は、中身全てを徹底的にチェック、Bodyチェックも全身くまなく金属探知機でチェック、靴も脱いで足の裏、靴の中まで。すごかったです。まあそれくらいしてくれたら安心ですけど・・・。